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西宮神社 開門神事




2005年1月10日。

所謂、「十日戎」のこの日、
西宮神社では、「開門神事」が奉祭されます。

開門神事。
通称「福男選び」。

朝6時に表大門が開けられると、
そこに待機していた人達が一斉に走り出し、本殿を目指す。

そして、本殿に一番最初に飛び込んだ人が、その年の「福男」となるんです。

でも、「福男」と言うからには、男性だけしか参加できないんでしょ?

そう思っておられるあなた。
ノンノンノン!!
結構、女性も走っておられます。

そんなわけで、私も、走ってきました!!

てなことで、簡単ながら、レポートしたいと思います。




私達夫婦が西宮神社に到着したのは、朝5時30分ごろ。
大門の前は、既にすごい人だかりでした。



去年までは、みな一斉にスタートしていたのだそうですが、
今年は、「危険」ということで、

まず10日の0時時点で門の前に集まっていた人の中から、
抽選で100人を選び、Aブロックとします。
彼らは、開門と同時にスタート。
そして、それ以外の人(Bブロック)は、
Aブロックの人が安全に門を走り抜けたのを確認した後、スタート。

そう聞いてました。
が、門前はすごい熱気で、しかも、私達の後ろには、既にすごい人の列が(@_@)

後ろから押されたら、Aブロックの人達と同時にみんな走り出しちゃうかも(^^ゞ

んなことを考えながらふと横を見ると、知った顔が。

もう、随分昔から福男選びに参加してて、
ここのところ、裏方さんも手伝っている友達が、
偶然にも、横に立っているじゃあありませんか!

そもそも、彼がいたから、この神事に参加しようと思ったんですよ、私達。

そんな友人と、こんな人ごみの中で遭遇できるなんて!!
なんちゅう奇遇!!
奇跡だわっヽ(^。^)ノ

・・・などと感動している場合じゃあ、ありません。
友人に、先ほどの疑問をぶつけてみると、

Aブロックの後ろ、つまりBブロックの最前列に、
人の鎖が作られているんだそうです。
なるべく、後ろの人達の前進を抑えながら、危険なようなら、ゆるゆるとスタートをする。

確かに、下手に縄などを張ってあったら、最前列の人は押し倒されて、危険。

いや、まじで危険です。

こけた上に、これだけの人
(多分、小学校の全校生徒くらいの人数はいたから・・・
1000人以上はいたと思います)
が乗っかってきたら、

「いや〜ん、重い〜〜〜ん。」
で、済むわきゃありません!

「うそ〜ん、重くて痛い〜〜。」
だけでも済みません!!

「きゃ〜〜、重くて痛くてすりむいた〜。」
ぐらいで済むわけはありません!!!
絶対ありません!!!!!(←強調!)

だから、いろいろ工夫されてるんですね(#^.^#)
でも、どれだけ注意されてても、事故の可能性は0じゃありません。
来年以降も、皆さん気をつけてくださいね(・-・)b

ア〜ンド
押しちゃ、駄目〜〜〜!!!
ですからねっ!!!

とかなんとか言ってる間に、6時少し前になりました。

「Aブロックの人が安全に走り抜けたことを確認した後、
後列の方はスタートしてください。」

改めて、放送が流れます。

ちゃんと流れました。
3回くらい注意されたと思います。

んが!

Aブロックの人達が立ち上がり、門が開いた瞬間・・・。

後ろからすっごい圧力が(T_T)

やっぱし〜〜〜(>_<)

でも、それでもAブロックの人達は安全に通り抜けたようで、
私達後列の人間も、こけそうになりながら、走り出します。

全力疾走!!
はできません(^^ゞ
だって、前にすごいたくさんの人がいて、下手に走ったらぶつかりそうで(>_<)

本殿が見えてから、やっとエンジンがかかり、
そこそこの疾走をしました(そ〜ゆうのは疾走とは言いませんが)。
のほほほ。

さて、走る前、友人から、
「今年は、順当に行けば、石田さんって人が一番福になると思う」
と、聞いてました。

結果は??

・・・結果・・・は???

み・・・み・・・見え〜〜〜んっ!!!!!

群集から頭抜け出せない私には、もう、人の頭しか、もう(T_T)

旦那に持ち上げてもらって、なんとか福男さんの尊顔を拝見。



やっぱ、若いなぁ。

「健全な魂は健全な肉体に宿る」
という言葉があります。
でもこれって、病弱な人に対しては失礼な言葉。
体の弱い方でも、素晴らしい魂の方はたくさんいらっしゃいますもんね。

この言葉は、もともと、
「健全な肉体に健全な魂が宿ってくれたらええなぁ」
という意味なんだ、と、どこかで読んだ覚えがあります。
だって、健全で頑強な肉体に、残酷な魂が宿ったら、ちょっと怖いしね(笑)

しかし、全力で疾走し、爽やかな笑顔を見せてる人達の表情を見てると、
「なんだか、すっごく健やかで美しいなぁ。」
なんてことを感じます。
すべての肉体に、健全な魂よ、カモン(笑)!

などと言ってる私はどんな笑顔かと言いますとですね(^^ゞ

・・・いえ、息切れなんかしてませんよ、全く。
え〜〜え、全くしてません。

だって、ほんと、本殿前の少ししか走ってないしσ(^^;;
ほほほほほほほほ〜・・・

さて、
福男さんと、ご祭神のえべっさんに参拝をすませ(笑)

本殿を出ると、授与所で「参拝証」をいただけます。



ちゃっかり本殿に戻り、ふるまい酒もいただきました。

そこで改めて周りを見回すと、外はまだ暗い。
縁起物を売る屋台の明かりが暖かそうに見えます。



のんびりと境内を何周かしていると、
以前参拝したときには気付かなかったものが目に入ります。
例えば、これ。
「御掛鯛」



えべっさんにご縁の深い、鯛が奉納されてるんですね。

本殿に戻って見ると、また珍しいもの発見。
お賽銭って普通、「チャリ〜〜ン」ですよね。
擬音が、「ペタペタ」というお賽銭って、あんまりありません。

その珍しい「ペタペタお賽銭」(なんつぅネーミング)が、これ。



本体は、なんだか分かります(^^ゞ??

これ、マグロなんです。
マグロの体にみんな、お賽銭をぺたぺた貼り付けてるんです。

やっぱりお魚にご縁の深い神様なのですね。

帰り際、
表大門を見ると、一番福・二番福・三番福の方のお名前が発表されてました。



おぉ、友人が予言していた通りの結果だ!

だからなんだ、と言うわけじゃあないんだけど、
それに、私は全力疾走できなかったけど、
この看板を見た瞬間、なんだか、良い年になりそうだ!
と妙な確信が湧いてきたのでした。

どうか、良い年になりますように(-人-)

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