kenkou

北海道神宮

ほっかいどうじんぐう




  祭  神:大国魂命(北海道の国土の神)
       大那牟遅神(大国主神と同神、国土経営・開拓の神)
       少彦名神(国土経営・医薬・酒造の神
       明治天皇(近代日本の礎を築かれた第百二十二代の天皇)
  説  明:栞を引用します。
      「明治二年九月一日、明治天皇の詔により北海道の守護神・開拓の神
       として御鎮斎になったのが北海道神宮の創祀である。
       つづいて二代目開拓長官東久世通禧が東京の神祇官から開拓三神の
       御霊代を奉戴し、船にて北海道へ渡り、函館より開拓判官島義勇が
       御霊代を背負い、札幌の地に入り、明治三年五月、仮の社殿を北五
       条東一丁目に建て、続いて明示四年五月に札幌神社と社名が定まり、
       同年九月現在の円山の地に鎮座された。昭和三十九年明治天皇を増
       祀し、北海道神宮と改称し、名実ともに北海道の総鎮守として崇敬
       されている。」
  住  所:北海道札幌市中央区宮ケ丘474
  電話番号:011−611−0264
  ひとこと:丁度結婚式があげられているところに、参拝しました。
       ラッキー♪

       さて、栞には、「島義勇が御霊代を背負い」とありますが、この開
       拓時代、北海道は、「人馬も入れざる」といわれるほどの悪路だっ
       たそうで、この「島義勇」の銅像がたっていました。
       しかし、この「御霊代」ってなんなのかは記載ありません。

       そりゃぁ、この「御霊代」が北海道神宮の「ご神体」ということに
       なるのだろうから、当然かしらん。

       と、ふと、「御霊代」と「御神体」ってどう定義されているのか、
       気になったので、辞書をひいてみましょう。

       三省堂の「大辞林」によりますと、
      「神体:神霊が宿っているものとして、祭祀に用いられ礼拝の対象と
       なる神聖な物体。古来、鏡・剣・玉・鉾・影像などが多く用いられ
       た。みたましろ」

       なんだ、御神体と御霊代は同じもの、ということですね。

       私は、神様をどこからか勧請する場合、「御霊代」に宿っていただ
       いてお遷しするんだと思ってました。

       つまり、
       まず神の宿る何かがあって、その「何か」をお祀りするために神社
       を建てた、場合、その「何か」を「御神体」と呼ぶ。

       そして、
       まず「この地を守っていただきたい」と思って、神社を建て、そこ
       に神様に宿っていただくために、どこかの神社から神様の御分霊を
       いただこうと、「何か」に宿っていただき、お祀りした場合、その
      「何か」は「御霊代」と呼ぶ。
       というように。

       区別があるんだと思っていました。

       でも、そうではないんですねぇ。

       さて、御神体は多くの場合、見ることはできません。
       宮司さんでさえ、めったに見ることができない場合も多いようです。

       だから、この北海道神宮の「御霊代」が何かを記載されていないの
       も当然かも知れません。

       ただ、例えば、伊勢神宮の御神体は、「八咫鏡」。
       熱田神宮の御神体は「草薙剣」。
       などというように、御神体がなんなのか、はわかっている場合も、
       多いように思いますから、「ご神体が何か」がわからないのは当然
       っていうこともなさそうですね。

       しかし、こだわるようですが、この「御神体(御霊代)」を何にす
       るか、と決めるのはやはり、初代宮司になる方なのでしょうか。

       神様としては、「折角鏡を選んでくれたけど、私、剣がいいなぁ」
       と思われることはないのでしょうか??

       せめて、鏡・剣・玉・鉾・影像の最低5つは用意して、
      「お好きなものにどうぞお遷りください」
       とお願いするとか。

       と、ここでまた、ふと疑問。
       影像はわかります。
       しかし、なぜ、鏡・剣・玉・鉾が御神体に多いんでしょう。
       何かの象徴でしょうか。

       タロットカードには、4つのスートがあります。

       即ち、剣(sword)・聖杯(cup)・硬貨(pentacle)・棒(wand)
       なのですが、これは4つの職業(地位)を差すといわれます。

       剣は騎士、聖杯は僧侶、硬貨は商人、棒は農民。
       ペンタクルスを硬貨ではなく魔法板と解する人もいるようですし、
       発祥の地さえわからないので、絶対とはいえないんですがね。

       又、四大原素とも関連づけられ、一般に、剣は風、聖杯は水、硬貨
       は地、棒は火とされます。

       そうしてみると、日本の4つの御神体候補も、同じものを象徴して
       いるように考えられないこともありません。

       即ち、
       鏡=祈祷の道具=聖杯=僧侶・神官&水
       剣=騎士・武士&風
       玉=通貨となるもの=硬貨=商人&地
       鉾=長くて農具にも使えるもの=棒=農民&火


       ・・・おや。
       適当なことを言ったつもりでしたが、なんとなくしっくりきますね。
       勿論、鉾は農具というより武具ですが。

       日本で四大原素はないでしょうが、風の神様の神社の御神体が、剣
       だったり、火の神様の御神体が鉾だったり、水の神様の御神体が鏡
       だったりしたら、ちょっと嬉しくなりますね。

       神様が、自分が宿るご神体を選んでるんだってことになりますから。
       
       今後の楽しみのために、ちょっと注意してみてみるのも面白いかも?
       なんてね。

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