蛇婿4
物語の分布 :全国
登場人物名(物語名):蛇の正体=大物主
娘=活玉依媛
(古事記「崇神記」)
蛇の正体=大物主
娘=倭迹迹日百襲姫
(日本書紀「崇神紀」)
モデルとなった人物等:
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物語の骨子:美しい娘の所に、毎晩、美しい男性が訪れる。
娘は妊娠するが、婿の正体がわからないので、娘の母は、婿の着物の裾に
糸をつけた針を刺すように指示する。
翌朝その針を辿っていくと、婿は蛇であった。
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この蛇が「善なるもの」か、「悪なるもの」か、で、結末は違います。
パターン1=蛇が善である場合
生まれた子供は、重要な役割を持つ子供である。
パターン2=蛇が悪である場合
蛇は針の毒で瀕死だが、
「娘の体には自分の子供が宿っている。
この子供は桃の節句の桃酒・端午の節句の菖蒲酒・重陽の節句の菊酒さえ
娘が飲まなければ、決して死ぬことはない」
という。
これを聞いた娘と母は、節句のお酒をすべて飲み、子供を殺してしまう。
蛇 足:この物語はあちこちで見かけるのですが、節句の酒を飲ませて子供を下ろ
しちゃう話の方の原典がどこにあるのか、まだわかりません(^^ゞ
しかし・・・ですね。
気になりませんか?
いわゆる「節句」。
3月3日の桃の酒。
5月5日の菖蒲の酒。
9月9日の菊の酒を飲まなくちゃいけないわけです。
・・・なんか忘れてませんか?
そう、7月7日、星の節句の時は何もしなくていいのか?って話です。
私は、密かに星と蛇は関係があると睨んでるんですけど・・・。
もしかしたら、7月7日に何かをしてしまったら、娘の意思に関係なく、
蛇の子供は生まれてくる、なんて裏話はなかったんでしょうかね?
参考文献等:講談社+α文庫「決定版日本の民話事典」
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